考え方その他情報

地場工務店 ホームページの情報と工務店選び

考え方

私の住んでいる自治体は、市町村合併して後の現在の人口、およそ26万人の市です。規模的に大きな都市ではありませんが、ネットで調べてみると、ホームページ(HP)のある地場の工務店は、それなりにあります。

地場の工務店のHPに記載されている情報より、何が読み取れるのか、調べてみました。及び、HPの内容より、費用を抑えられそうな可能性のある、商談候補の工務店を探してみました。

「検索条件など」

  • 検索キーワード:「〇〇市 工務店」、「〇〇市 注文住宅」
  • Google検索にて、10ページまで閲覧し、見つけた工務店のHPについて
  • 私の家から移動距離で1時間以内範囲 ⇒ これは私が家を建てる時に商談した工務店の方に、「営業範囲は?」と聞いたら、「移動1h以内が目処」とのことでしたので。確かにその程度だろうなと思います。

「検索結果」

  • 条件に合うと思われる会社は、24社ほどありました。
  • 戸建て住宅以外に、商業施設等の大型施設まで手掛ける会社が5社。⇒ 恐らく、これらの会社については、戸建て住宅は安価には建てられないだろうと予想します。木造以外のRCや鉄骨造りの場合は、選択肢に入ります。
  • 戸建て住宅専門の場合、木造施工の工務店が専ら多いが、RCと木造を手掛ける会社が1社ありました。
  • 資本金が記載されている会社は幾つもありますが、資本金は会社の大小には比例せず、発注先の検討には、あまり関係無い様に思われます。
  • 従業員数の記載のある会社は10社でした。

   9人以下 2社(最小は5人)

   10~19人 4社

   20~40人 3社

   100人以上 1社

  • 工務店の場合、大工(棟梁)を自社社員とするか、外注なのかで従業員数が変わりますが、外注の会社の方が多いです。
  • 支払い条件の記載のある会社は、確か2社だったと思います。
  • 設計に費用が発生すると書かれてある会社は1社でした。
  • 「価格」を謳っている会社は6社ありました。具体的な坪単価を記載している会社は2社ありました。

「HPの見方(安く建てられる可能性のある工務店を探すには)」

  • モデルハウスがある工務店は、仮に一定期間後にそのモデルハウスを中古住宅として販売するにしても、その間の維持費が発生するため、その分は家の販売価格に転嫁されるので、建築費用は高くなる傾向にあると思います。
  • 社屋が立派な会社は、その分の建築費や維持費がかかるため、やはり家の販売価格に転嫁されるだろうと思います。
  • 営業担当者が多い会社の方が、人件費がかかるので、家の販売価格は高くなるだろうと思います。
  • 役員が多い=実務をやらず給与が高い人が多い=家の販売価格は高くなるだろうと思います。
  • 工務店の規模は小さい(従業員が少ない)方が、単価が安くなる可能性は高いです。但し、規模が小さいから単価が安いとは限りません。
  • 会社規模が大きいほど、発注数が多いため、材料費を安く調達できます。但し、年間建築棟数数十件の地場工務店に対し、パワービルダーやハウスメーカーの大手は、年間に千単位、万単位の家を建てます、つまりケタ違いです。年間建築棟数が100棟以内の場合には、材料の調達費用は、それほど大きな差は無いと思われ、むしろ宣伝費や営業費の方が、家の単価に大きく影響していると考えられます。

「HPから工務店を探す意味」

  • 車にも薄利多売が前提のコンパクトカーと高級車があるように、明確ではありませんが、工務店も比較的安価な家を提供する所と、ハイブランドを売りにする所があるようです。この辺はHPからも分かる情報だと思います(明確には書いてないが)。
  • 及び、低価格を謳うわけでも、ハイブランドを謳うわけでもない、いわゆる中庸な工務店もあります。数的には最も多いと思います。
  • HPに書いてある情報は一部の情報しかないため、HPの情報は決め手にはならないはずです。実際に工務店の方と会って話をしなければ、何も始まりません。
  • 田舎の場合は選べる工務店が少ない場合も考えられますが、ある程度の人口の都市であれば、工務店は選ぶほどあります。HPを見て選ぶ行為は、たくさんある工務店の中から、商談したい工務店を絞る、一次選別的なものと思います。

「各社のHPを調べた結果」

価格(単価)を安く抑えて建てられそうな工務店、私が実際に建てるなら、アポを取って商談してみたいなあと思う工務店は、24社のHPを見た中では、6社でした。

HPにおいて、家造りの特徴を謳うのは、実際には難しいのかも知れません。私が面白いと思ったのは、「オーダー家具(造作家具)を作ります」と書かれた記述でした。これは、良いセールスポイントではないか? と思いました。

「編集後記」

HP(ホームページ)の作成や維持は、それなりに手間暇がかかります。自分でやる場合は手間暇、外注する場合はお金がかかります。実際に、明らかにメンテナンスされていないHPも1社ありました。

私が家の建築を依頼した工務店はHPはありません。社長に聞いてみた事があるのですが、「昔はHPを出していたが、お金がかかる割には、閲覧件数も少なく、検索しても上位に出て来ないため、あまりメリットが感じられなかった。」と言っていました。

規模の小さい工務店にとっては、HPという広告媒体を出すのも大変なんだなあと思います。

次は、HPを出していない工務店がどれくらいあるのか? 調べてみるのも面白いかなと思いました。

「~参考資料~」

資料というほどのものではありませんが、検索してヒットした各工務店のHPの内容を簡単にメモってみました。

「T工務店」

  • 施工実績のページ:過去に施工した家の画像が多数。いろんなタイプ(形)がある。明示はしていないが、施工は在来軸組工法と推察。
  • 家づくりの流れの説明:設計依頼に費用が発生する(10万円)、支払い条件の明示(例として4回払い(10、20、30、40%(引渡し時))。
  • 設計理念:特に明確な内容は読み取れないような…
  • コンテストの受賞についての記載あり、従業員のブログ的な記載あり
  • 会社案内:数字は記載されてなく、読み取れる情報無し
  • 会社はテナント
  • HPの情報量は多い方。コンテストの受賞歴、設計時の費用発生、施工事例の家の写真よりは、設計に力を入れている感じがするが… モダンな家が希望なら良いかも。安くて堅実な家を希望するのなら、希望には合致しないと思われる(安くは建てられないはず)。設計に費用が発生するなら、個人的には依頼しない。

「N工務店」

  • 会社は自社施工の木造店舗2階建。施工は在来軸組工法と思われる。
  • 施工実績のページ:過去に施行した家の画像 34~48坪の家。屋根材はガルバ、瓦。それほど奇抜な家は無い。施工は在来軸組工法。
  • 家づくりの流れの説明:一般的な内容
  • 営業エリアは比較的狭い範囲を記載
  • 会社方針のページ、「価格面での協力」が謳われている。
  • 会社概要から読み取れる数字の情報は無い。
  • HPの内容はコンパクトにまとめられている。
  • 明確に読み取れる情報は無いが、価格面での協力と記載されており、安く建てられる可能性はある。個人的には商談を希望する工務店。

「F工務店」

  • 自社社屋あり(移転後1年)
  • 商業店舗の施工が多い(ブログでは)
  • 資本金1,000万円、RC、鉄骨、木造、戸建て住宅、店舗新築 対応 ⇒ RCや鉄骨での施工対応する工務店は少ない。
  • ブログに「〇年後に10人態勢」と書かれてあるので、今の従業員巣としては、5人前後?
  • HPの作りはモダンだが、読み取れる情報が少ない。率先して商談したいとは思わないが… 控えの商談候補の位置づけ?

「E工務店」

  • 地場では大手の工務店。年間建築棟数が多い(100棟に近い)。施工は在来軸組工法。
  • HPの宣伝が上手いと思う。内容も充実している。バス広告、看板広告あり。
  • 納得の価格理由:年間建築棟数が多い=「資材発注数が多く、どこよりも安く仕入れている」と書かれているが? 飯田グループホールディングスの年間建築棟数は4万を超えている(建売だが…)。タマホームと比べてもケタが違う。記載内容に無理があるような…
  • 標準施工内容仕様をHPに解説。標準仕様としては1つ上なのかも知れない。但し、同じ施工にしてくれと他の工務店に依頼した場合には、どこも問題無く引き受けるはずなので、ここでのみ可能な仕様ではない。
  • 従業員数20数名、営業スタッフ6名。大工スタッフ8名(棟梁)の紹介あり。8人で年間80件の家を建てるとした場合、一人10件の家を建てる? 恐らく他にも大工スタッフがいると思われる。それほどの人数が居る場合、スタッフの力量差は無いのか?
  • 印象としては、地場工務店とは言え、ハウスメーカーっぽい印象。
  • 工務店の規模が大きくなるほど、建てる家の品質にはどうしても差が出てくると思われる。積極的に商談する候補ではないような…

「K工務店」

  • 過去に施工した家の写真を多数掲示。施工は在来軸組工法と思われる。かなり遠くの他県の施工例がある。営業範囲が広い。
  • 大工は自社社員。自社施工にこだわっている。
  • モデルハウスがある。
  • 資本金 5,000万円 従業員33名(大工(棟梁)込み) 〇〇の会(工務店ネットワーク)会員 ⇒ このため、他県の施工があると思われる
  • HPよりは家づくりへのこだわりが感じられる。より良い家、堅実な家を施工希望な方向きか? ただモデルハウスがある点、自社施工である点よりも、安価では請け負わないと思われる。

「H工務店」

  • 過去の施工事例の画像多数。
  • 会社概要に自社社屋の画像あり(鉄骨造り 400平米)
  • 資本金2,000万 年間売上高が記載されている。
  • 個人の戸建て住宅以外に、企業からも受注している。戸建て住宅専門ではない。
  • 木造住宅以外に、鉄骨造りに対応していると思われる(施工風景の写真あり)
  • 金額数字はあるが、HPの内容からは、特に読み取れるものがない。

「W工務店」

  • 資本金 500万円 従業員8名
  • ZEHビルダー
  • 過去の工事費用の概算価格が示されたページあり。7件の事例で坪単価が示されている。35万~60万。この辺は参考になると思われる。他の工務店には無い内容。
  • 注文住宅は注文内容により施工単価は大きく変わる。安い単価事例も示されているのであれば、安く建てたい場合は商談候補だと思う。
  • 比較的規模の小さい工務店だが、HPはそれなりに充実している。

「N工務店」

  • 住宅(木造)に加え、集合住宅、商業建築(RC)も行う 
  • 資本金3,3000万 従業員33名
  • どちらかと言えば地方のゼネコンのようなイメージ ⇒ 安価な木造注文住宅の施工希望の場合、少々敷居が高いような気がする…

「Y工務店」

  • 地場では有名な工務店。関連会社も多数。
  • 規模も大きく総合建築業、近隣都市に支店もある。社員数160名以上
  • 住宅展示場もある 木造住宅
  • 具体的な施工、工法についての説明は殆どない。
  • HPの作り方から見ても、安価な家とは真逆の、ハイブランドの家づくりを請け負うというのがひと目でわかる。
  • ここは、安価な注文住宅を希望するなら、敷居が高すぎる…

「K住宅」

  • HPからチャットで問い合わせが出来る。フリーダイヤルとなっている。
  • 地場では知名度のある工務店 バス広告、看板あり。
  • 施工事例の画像あり。モダンタイプの家が多い外断熱工法が説明されている。
  • モデルハウスがある。⇒ 一定期間後は販売するタイプと思われる。
  • 近隣都市に営業所1つ 営業エリア拡張中?
  • 現在工事中のマッピングに18件。概算年間建築棟数は50件前後か?
  • 分譲地の販売もしている。
  • 従業員18名
  • いわゆる地方の中堅工務店的な感じ。

「N工務店」

  • 住宅に加え、商業建築も行う。役員が8名の、地方のゼネコンのような企業。
  • RC、木造(公共工事、マンション、店舗、戸建て)
  • HPには具体的な説明は無く、どちらかと言えば企業イメージCM的な内容
  • なかなか、商談するには敷居が高いと思われる

「K工務店」

  • 資本金500万 従業員数7人
  • HPを見る限り、リフォームの内容が多く、ダウンロード可能なカタログもリフォームばかりなので、リフォームを主とした工務店と思われる。

「S工務店」

  • 「小さな工務店」を標榜 資本金1,000万
  • 施工事例は土木施工とリフォーム HPの内容は簡素
  • ブログがある。施工に関する内容は書かれていない。
  • 小さい工務店の方が安価に建てられる可能性がある(小さいから安いとは限らないが…)。安価な注文住宅希望な私の場合は、商談してみたい工務店。

「I工務店」

  • 自宅兼事務所の社屋。従業員5名。家族経営。木造住宅。オーダー(造作)家具対応。
  • 小さな会社なので、HPの内容も簡素。
  • 造作家具をアピールしているのは、良いと思います。
  • 個人的には、ぜひ商談してみたいと思いました。

「E工務店」

  • HPの施工例が少なく、恐らく小さな工務店と思われる。新築、リフォーム対応。
  • ブログがあるが、2018年のスタート記事のみで継続されていない。⇒ 継続されていないブログはマイナスイメージと思われる。
  • 新築施工事例の画像も2007年の1件のみ。リフォームも13年の3件のみ。
  • HPを作ったが、メンテナンスされていない状況。
  • HPを見る限りは、読み取れる情報が無いというか、HPをわざわざ作ったのは何のためか? 企業の姿勢が疑われてしまう…

「Sハウス」

  • 施工事例の画像多数あり
  • 一時期、地方TVCMを放映していた模様。HPに動画あり。
  • スタッフブログは直近まで更新されている。
  • 役員3名 鉄骨造りと思われる社屋あり。
  • HPよりは会社規模は分からないが、社屋から見るに、従業員数は10名以上はいるはず。
  • 地場では知名度はある会社
  • HPには具体的な施工、工法の記述はあまり無い。ZEH普及目標はある。
  • 商談候補としては、控えの候補

「S工務店」

  • 地場では知名度のある工務店。バス広告、看板等あり。
  • モデルハウスがある。
  • 自社社屋。
  • 従業員数16名
  • ZEHについてのページはあるが、工法等についての記載は殆どない。
  • HPはイメージづくりに徹した内容に見受けられる。HP=宣伝と考えれば、企業戦略としては間違っていない。感じの良いページにて、「商談してみようか?」という気にはなる。

「M工務店」

  • 自社HPではなく、工務店ネットワークHPの紹介記事
  • 施工例の画像がある。
  • 従業員数5名 坪単価35万~55万 在来工法、パネル工法
  • 小さい企業はHPを出すのも一苦労と思われ、こういうネットワークでの広告でも良いのではないかと思われる(HPは作るのも大変だが、維持も大変なので)。
  • 坪単価が書かれており、安価に建てられる可能性がある。ぜひ商談してみたいと思う。

「N住宅」

  • ローコスト住宅
  • 戸建て住宅だが、自由設計ではなく、決められたプランから選ぶ住宅。
  • 詳細はHPでは分からないが、恐らく自社での施工ではなく、施工会社は別。つまり工務店ではなく、サプライヤー。
  • 間違いなく、安価では建てられる。但し自由設計ではなく、構造等も決められているため、ある意味建売に近い。
  • 家を建てたいというよりは、建売で良いという人には選択肢に入る。

「O工務店」

  • ここも、戸建て住宅以外に土木、商業施設を手掛ける会社 戸建て住宅は木造
  • HPは簡素で、戸建て住宅に関しては、施工の流れについてくらの情報しかない。読み取れる情報は殆どない。

「K建築」

  • 本格木造住宅 社寺の建築も行う
  • 一般の洋風住宅の建築も行う。本格的な和風住宅も行う。
  • いわゆる木組みの従来工法が可能と思われる。
  • 従業員数14名。自社で大工を抱えていると推察。
  • 昔ながらの和風住宅なら、ここに依頼するしかないような…
  • 本格住宅は安価な住宅ではないと思われる。

「Fホーム」

  • RCと木造住宅 外断熱を謳っている。適正価格を謳っている。
  • 従業員数10名
  • 他に読み取れる情報は無い。
  • 「適正価格」を謳っているのなら、安く注文住宅を建てたいのであれば、商談してみる価値はあると思われる。
  • (ちなみに、会社の同僚がここで家を建て、坪単価を聞いたが、正確には覚えていないが、安かった事は覚えている。)

「T社」

  • 平屋専門
  • 県内の数社で、平屋の家造り、同じコンセプトでグループ的なものを作っている模様。
  • 無理のない家造りを謳っている。⇒ 安価に建てられる可能性はある
  • 平屋希望なら、ぜひ商談したいとは思う。

「I興産」

  • 「予算を抑えて建てるなら」を謳っている 高品質低コスト
  • 家造りの流れは記載されている
  • 施工事例等のページは無く、HPの内容は簡素
  • 会社規模等は分からない。
  • HPの内容よりは、安価に建てられる可能性がある。商談すべき。

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