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07.「工務店の規模による違い」

「木造・在来軸組工法での比較」

まず、家の構造については、木造・在来軸組工法が前提とします。家の構造が異なる=前提条件が変わるため、比較にならないからです。

「全国区メーカーと地場工務店の違い」

  • 木造・在来軸組工法にて家を建てる、全国区のハウスメーカー、パワービルダーと、地元の工務店の大きな違いは、材料の一括購入による材料費の違いがあります。
  • 仕入れ値は、同じ商品であれば、発注数が多いほど単価が下がります。全国区のハウスメーカーの場合、発注する木材の規格を同じにすることにより、地場の工務店よりも安価に木材の供給を受けているはずです。
  • これは、主要材料の木材以外の材料である、外壁材、構造用合板、石膏ボード、内装材(床材)、屋根材等も同様だと思います。
  • また、住宅設備についても、数の理論により、地場工務店よりもメーカーから安く供給を受けていると思われます。サッシやキッチン、ユニットバスや洗面台、玄関扉等が該当します。
  • つまり、材料費は数の理論により、建築棟数の圧倒的に多い、全国区メーカーの方が安く仕入れています。
  • では、材料費が安いから、全国区メーカーの方が安く建てられるか? というと、そうでもなさそうです。全国区のメーカーが全国区になるまで、またそれを維持するためには、多くの広告宣伝費がかかります。また営業マンも営業専任者を多数雇うことになり、材料費を抑えた分、この辺に費用がかかっている事となります。他方、地場の工務店の場合、広告宣伝や営業には重点を置かない所も多く、全国区メーカーよりかなり少ない金額になっているはずです。
  • 家の建築において、経費として重要なのは、材料費以外に労務費、つまり大工、職人さんの人件費があります。この辺、具体的な数字が分かりにくいのですが、地場の工務店については、家本体の建築は直雇用ないし契約している大工さんが施工します。全国区のメーカーの場合は、ほぼその地方にある工務店に業務を委託(いわゆる下請けに仕事を出す)します。この力関係から見て、下請けに出した方が人件費は削られる傾向にあるため、全国区のメーカーの方が、直接的な人件費は恐らく安いはずです。

「地場工務店の規模の違い」

  • 私の住んでいる地方都市にも、大小多数の工務店があります。工務店と言っても、ビルディングから戸建て住宅まで幅広く行う所もありますが、とりあえず戸建て住宅をメインにしている工務店の規模による違いについて。
  • 私の家を建ててくれた工務店は、年間建築棟数が20戸+αです。社員は5、6人と聞いています。専任の営業マン等は置いてなく、社長が営業担当兼任です。
  • もっと小さいところは、年間建築棟数が5戸以内の所もあります。これは、家族で経営している工務店等が多いようです。
  • 地場でも大手は、年間建築棟数が100戸を超えている、比較的名前が通っている所もあります。規模が大きくなる、大きくするためには口コミだけでは無理で、TVCMまで行かないまでも、織り込みチラシ、バス広告、看板広告、あるいは映画の幕間広告等、エリア限定での宣伝は行っています。また、モデルハウスを構えている所もあります。こうなってくると、宣伝広告費も比較的大きな額を掛けているはずにて、その費用は、家の建築費用の中に含まれることになります。この辺は、宣伝広告を殆ど行わない小さな工務店との費用面での違いとなります。
  • 地場工務店の大手の場合、住宅備品である玄関ドアやトイレ、ユニットバス、キッチンは標準仕様の選択肢が多く、メーカーも複数社から選べます。選択範囲の中では費用は同額にしている所が多いはずです。これに対し、小さな工務店の場合、トイレ、ユニットバス、キッチンについては、色は選べる場合はありますが、基本、標準品は1つの場合が多いです。私の場合も、トイレ、ユニットバス、キッチンの選択肢はありませんでした。もちろん、追加費用を払えば選択肢は増えますが、特にこだわりが無いのであれば、標準品にしておいた方が費用面では出費は抑えられます。つまり、小さな工務店のデメリットとしては、標準品の選択肢が狭い場合があるということです。
  • ただ、その選択肢の無いトイレ、ユニットバス、キッチンも、通常レベルのもので、特にそれぞれの備品にこだわりが無いのであれば、十分なレベルのものです。キッチンについては高さは選べました。キッチンの高さは大事ですのでご留意ください。
  • また、私の家を建てた工務店は年間建築棟数20戸+αですが、参考までに選択したもの(標準品の中で選べたもの)を列記しておきます。

① キッチンの高さ(80、85、90、95cm) キッチンの天板の色

② 玄関は、指定メーカーのカタログから選ぶ(額面30万円以内のもの)

③ 洗面台の高さは固定 ⇒ 特注で10cmUP

④ 各部屋の床板 色違い可能

⑤ 玄関タイルの色

⑥ 屋根瓦の色(確か6種類から選んだ)

⑦ 窓枠の色

⑧ 洗面化粧台のカウンターボールの色、本体の色

⑨ たたみのフチの色

⑩ 壁紙 各部屋で変えられる

⑪ 風呂桶の形、フロの壁の色

⑫ サイディングの色(これはポリマパネルにて特注)

⑬ 炊事場のフロアの色

⑭ 建具の色

  • つまり、小さな工務店でも、この辺のものは個別に発注するので、選べます。
  • 地場の工務店の規模の違いで大きな違いとしては、専任の営業担当者の有無だと思います。加えて言えば、会社の分業が進むほど、人件費(固定費)は上がる傾向にあるので、規模の小さい、社員数の少ない工務店ほど、相対的にですが、会社を維持する人件費は少なくなり、結果見積もりに含まれる経費額は小さくなると思われます。
  • また、工務店の社屋について、間借りなのか自社建物なのか? によっても差があります。恐らく間借りの方が会社経費的な負担は少ないと思われ、これが間接的に見積金額に乗ってきますので、この辺も良く観察されてみて下さい。

「個人的な考えですが…」

  • 全国区のメーカーは、相対的に宣伝広告費、営業費用に多額の費用を掛けています。これに対し地場の工務店は、全国区のメーカーに比べ、材料仕入れ値は高くなりますが、宣伝広告費、営業費用が少なくなります。また、いわゆる職人さんの人件費については、地場の工務店の方が全国区メーカーよりも高い金額を払っていると考えられます。
  • 仮に、同じ仕様の家が同額だった場合、どちらが良い家を建てる可能性があるか? 人(職人さん)にお金を掛けている分、地場の工務店の方が良い家が建つ可能性が高くなるように思いませんか? というか、私はそう思っています。もちろん、これは一般論、相対的な話なので、ケースバイケースになりますが。
  • また、地場の工務店であっても、大手よりも比較的小さい工務店の方が、同様の理由で家の価格は安価になるのではないか? と思います。
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