家づくりの過程

13.「どのような人が家づくりに携わるのか」

家づくりの過程

工事監理者

  • これは、家づくり全体の指揮者、責任者ですので、ハウスメーカー、地場の工務店の人が工事監理者となり、全体の工事内容、進捗管理をします。
  • 本によっては、ハウスメーカーの工事監理者は、実際には下請けに業務を丸投げにて、その役割を果たしていない と否定的に書かれているものもあります。
  • 現場主義 ではありませんが、現場がある仕事においては、どこの世界も、現場をきちんと見る人、現場を見ない人が居ますね。
  • 家の建築に際しては、「誰が監理者(責任者)なのか?」、必ず確認しましょう。及び、その人の役割や、現場確認頻度等も聞くことをお勧めします。
  • 一旦、その会社に家づくりを依頼すると決めた以上、その会社を信用するしかありません。しかし、信用すること=丸投げ(すべてお任せ) ということではないと思います。大金を払って家を建てる以上、家づくりに真剣に向き合うべきだし、「いつも見ている、関心がある」という姿勢を相手に見せることが大事です。及び、可能な限り家を作っている昼間に実際に現場に出向いて、自分の目で家を作っている所を見ることをお勧めします。

大工さん(棟梁)

  • 在来軸組工法の家は、基本、大工さんは一人のことが多いようです。
  • 現在の在来軸組工法の建築の流れは、別の記事で説明しますが、プレカット工法と呼ばれる工法により、基礎工事終了-材木搬入が終わったら、いわゆる棟上げまでの工程は、1日で済むことが多いようです。棟上げと屋根工事までは、多数の職人さんで一気に作業を終わらせますが、その後は大工さん(棟梁)が一人で残りの工事を行います。
  • 家の建築に際し、工事監理者の方と大工さん(棟梁)については、紹介してもらって最初に挨拶をされておいて下さい。そして、時間が許す限り、家の建築状況を見に行かれて下さい。その時に、一番顔を合わせるのが大工さんなので、できれば差し入れ等を行い、人間関係を作っておくことをお勧めします。
  • 1点、別の記事にも書きましたが、もし大工さんの仕事に不具合があっても、直接クレームを言わない事。必ずハウスメーカー、工務店なり工事監理者の方に言ってください。

電気屋さん

  • 電気屋さんは、家の建築の進捗に合わせ、何度か工事に来られるはずです。内壁を貼る前に電線(ケーブル)の配線を行い、内壁取り付け後にはコンセント等の取り付けを行います。
  • 私はBSアンテナを2Fのベランダに自分で設置したので、その位置へのアンテナケーブルの配線、また屋根裏に地上波のアンテナを自分で設置したので、ここにもアンテナケーブルの配線、及びコンセントの取り付け、また駐車場にも電気が使えるように配線を設置してもらいました。これらの工事は特注なのですが、特に追加料金等は請求されなかったです。

左官屋さん

  • 外構、ブロック塀の設置、フェンスの取り付けや玄関ポーチのセメント工事を行う職人さんです。家づくりの後半に登場する職人さんになります。
  • 自分でも真似事でセメント(モルタル)を使うことがありますが(仕事上にて床の補修等)、まあ左官屋さんの仕事のようには上手く出来ません。この辺は、やはり職人さんはすごいなあと思います。

基礎工事

  • 家の基礎は家づくりにおいて重要な工程の1つですが、専門の業者が実施することが多いようです。私も4社の地場工務店と商談した際に確認しましたが、3社は外注(専門業者にて施工)でした。残り1社は自社で基礎を施工するとのことでした。
  • まあ、外注でも自社施工でも、やることは同じです。専門としている所の方が安定した仕事をするのか? 自社で施工する方が、家づくりの面から見たら幅広い事が出来る(=技術力がある)ということなのか? 判断に迷うところですが、私は自社施工の所にて家を建てました。外注しない分、少し費用的にも安くなっているような気もします。

屋根工事

  • 屋根の工事も専門の業者の方が実施されることが多いようです。屋根全般を請け負う会社もあれば、屋根材によって専門が分かれる場合もあるようです。

水回り

  • 上下水の水回りについても、専門の業者さんが施工します。棟上げ後の段階で必要な配管類を床下、あるいは2階まで通しておき、水回り備品が設置されたら、今度はつなぎこみ工事をします。

外壁工事

  • 外壁の種類により、タイル、塗り壁、サイディング等の種類がありますので、外壁工事も専門の業者さんが施工することになります。
  • 私の家は、ほぼ総2階に近い形なので、壁量(表面積)は少ないのですが、それでも二人がかりで数日かけて施工されていたように記憶しています。私の家は、年配の男性と若い女性の二人組で作業されていました。邪魔したら悪いかなと声を掛けなかったのですが、今になってみれば、ちゃんと挨拶しておけばよかった、話をすれば良かったと思います。もし後で外壁周りで何かあっても、話がしやすいからです。コミュニケーションは大事だし、話しかけることはとても大事だと後悔しています。

地盤調査

  • これは専門の地盤調査会社さんが行います。もう、地盤調査実施日を確認しておいて、その日に立ち会う事でもしない限り、ほぼお目に掛かれないのですが、地盤調査会社は地盤改良も請け負う会社にて、大事な会社です。

内装業者

somosomoさんによるイラストACからのイラスト
  • 家の内装、クロス貼りを行う業者さんです。
  • 昔の家は、内壁は合板、無垢板が多かったのですが、今の家は殆どがクロス貼りとなっています。難燃性素材として、壁に石膏ボードを使用するので、相性の良いクロス貼りが主流になっているものと思います。
  • このクロス、家を建てる時に好きなものを選べるのですが、まあものすごく種類があり迷いますね。私はこの辺は家内任せでしたが… ちなみに機能性のあるクロスもありますが、業者さん曰く「あんまり変わらんよ」とのことでしたので、普通のクロスを選びました。
  • また、クロスの選択に悩んでいる場合は、「こちらの方がお勧め」等、相談にも乗ってくれました。やはり日々、クロスに携わる仕事をされているので、選択眼も確かです。見た目以外に、汚れ難い、拭きやすい等も大事だとおっしゃっていました。

掃除のおばちゃん

  • おばちゃん というのは失礼なのかも知れませんが、親しみを込めて。家の引き渡しの前には、床や壁、窓ガラス等を綺麗に掃除してから引き渡しとなります。この掃除をしてくれる方です。もうこの辺になると、専門の業者の方なのか、アルバイトの方なのか分かりませんが、工務店が委託されて掃除される方です。

番外編(神主さん)

  • 地鎮祭を執り行うのに、氏神様を祭る神社の神主さんにお祓い、神事をお願いすることになります。
  • 私も家を建てるまで知らなかったのですが、その土地の氏神様は、だいたいの場合、決まっているようです。つまりは神社ごとに担当エリア、縄張りがあるということ。まあ学校の校区みたいなもので、その担当の神社の神主さんにお願いをします。

「小さな工務店であっても」

  • 上記以外にも家づくりに携わる方がおられると思いますが、私が知っている、実際にお見かけした方、あるいは連絡をした方を書いています。
  • 小さな家1件建てるにも、いろんな方、いろんな業者の方の手を借りる必要があります。これらの発注は、地場の小さな工務店であっても、工務店が行います。つまりは発注の取りまとめも工務店の大事な仕事ということなのです。
  • 私が実際にお会いした業者の方は、皆さん良い方ばかりでした。その内の数名の方は、私が家づくりを発注した地場の工務店の社長について、「いつも遊んでもらっている」、「工事の面で信用が出来る」等、ポジティブな感想をおっしゃられていました。この辺の事よりも、私が家づくりを依頼した工務店の選択は、間違っていなかったと確信しています。
  • なので、せっかく自分の家を作るのであれば、極力、各工程に携わる方に会い、仕事ぶりを観察し、話をされてみて下さい。普段は、会わない方ばかりです。これらの方とコミュニケーションを取ることで、見えないものが見えてくる事も多々あるように思いますので。
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